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昭和31 (1956) 年 夏 (第38)

(投)見城 勝(2)
(捕)角田敏志(3)
捕  佐々木邦夫(2)
(一)関根真男(3)
(二)白井 清(2)
二  鶴淵 正(2)
(三)志村 匡庸(2)
(遊)竹野谷一哉(3)
遊  星野卯助(3)
(左)星野 巌(3)
主(中)立木 昇(3)
中  宮野入利男(3)
(右)町田 勝(2)
右  針塚保二郎(2)
校長持丸理喜男
部長小暮 修
監督小暮 修

見城投手の肩にかかる 
悪条件が重なり練習不足

◎ 主戦投手は二年生の見城で5尺8寸19貫の恵まれた体からの速球。カーブはかなりの威力を持ち、コントロールもあり大型投手だけに来年が楽しめそう。マウンドの経験は不足だが、持てる力を十分に発揮できれば面白い。今のところ、いざゲームとなると試合度胸の点で、投球が単調となり、不安が多い。リリーフに老朽投手の継投策が考えられ、遊撃の竹野谷が時たま投手板を踏む。内野手として制球力はあるが、球に威力がないので、多くは期待できない。
 星野、立木、角田、関根、竹野谷ら三年生を中心打者としてオーダーを作っている打線もスケールは小さく、ムラが多く鋭さも欠けて、チーム打率は1割5分をわずかに上回るというさびしさ。タイムリーに好打を飛ばす確実な打者がなく得点能力も低い。基本的なシュアーな打法を身につけて、大会に臨むことだろう。守備力はまずまずまとまっているといえようが、内外野とも、とりたてるほどの選手は見当たらない。
 結局今年のチームは弱冠見城の投球に総てがかかっているといえよう。地理的に不利な条件にあり、校庭を使ったグランドも狭く、悪条件が重なっているため練習不足が目につく。最後の練習に身を入れて、大会は一戦ごとに体当たりをしてゆくほかはないようだ。名投手尾崎を軸に、小粒ながらピリッとまとまりを見せていた昨年程度の実力を養ってもらいたい。新部長の木暮修氏が監督も兼ねている。

第二回戦 7月22日 高崎城南


チーム
沼田高
前橋工

無安打無失点 前橋工荒井が無類の好投
◎ 前橋工の荒井が無類の好ピッチングをして、輝かしいノーヒット・ノーランゲームを完成した。得点は1−0と最少得点で勝負は決まったが、ノーヒットにおさえられた沼田にしても好プレーが連続して、実に内容のある好ゲームだった。荒井投手は恵まれた体から前半力投してスピードボールをアウトローへ決め、後半から速球とカーブを巧くミックスさせたコーナーワークで沼田の各打者を牛耳り、心憎いばかりの好投ぶりで、沼田はチャンスのきっかけさえも作ることが出来なかった。沼田の見城投手は、巧味こそなかったが、かなりスピードもあり、落ち着いたプレートさばきで好投していた。それにしても、外野深く再三にわたって好捕した沼田各外野手の好プレーは、前橋工を最少得点に食い止めた因を作っていた。無安打に退けられはしたが、沼田の善戦を賞賛したい。

【沼田高】   【前橋工】
(捕)角田40010000(中)宮田30011000
(中)町田30011000(右)五十嵐(孝)40000000
(右)立木40010010(捕)五十嵐(秀)40100000
(一)関根40020000(投)荒井40200010
(左)星野30010000(左)清水20011100
(遊)竹野谷30020001(一)大沢40100000
(三)志村30010001(遊)渡辺40100000
(投)見城30000000(三)宮下20100101
(二)白井20011000(二)江添30000000
29001020012 301622211

昭和31 (1956) 年 秋   桐生新川

チーム 八回コールド
前橋工 12
沼 田
【前橋工】高津−青木、二塁打2    【沼田】見城−佐々木

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